ドケルバン病

ドケルバン病について知っておきたいこと

ドケルバン病は、手首の親指側に痛みを引き起こす腱鞘炎の一種です。
日常生活の動作で悪化することが多く、適切な治療を受けることで改善が期待できます。

ドケルバン病になる原因は？

ドケルバン病は、親指を動かす腱と腱鞘（腱を包む組織）に炎症が起きることで発症します。

特に次のようなケースが原因になります：

• スマートフォン操作やパソコン作業など、親指の使いすぎ
• 妊娠・出産後、更年期などホルモンバランスの変化
• 加齢による腱の変性
• 関節リウマチなどの炎症性疾患

特に親指を頻繁に使う動作が多い人に多くみられます。

ドケルバン病と腱鞘炎の違いは？

ドケルバン病は腱鞘炎の一種ですが、通常の腱鞘炎とは異なる特徴があります：

• 一般的な腱鞘炎：指や手の関節周辺の炎症
• ドケルバン病：親指の付け根（手首の親指側）に痛みが集中

特に「フィンケルシュタインテスト」（親指を内側に入れて手首を小指側に曲げる）で強い痛みが出るのが特徴です。

ドケルバン病は放置して平気？病院に行くべき？

放置すると以下のリスクがあります：

• 慢性化して、日常生活に支障が出る
• 腱の癒着や変性が進行
• 親指を動かすだけで強い痛み

初期なら安静で軽快することもありますが、症状が続いたり悪化する場合は整形外科の受診が望ましいです。

ドケルバン病はどれくらいで治る？

治癒までの期間は症状の重さによって異なります：

• 軽度：1〜2週間で改善することも
• 中等度：数週間〜1ヶ月程度
• 重度：数ヶ月以上、手術が必要なケースも

早期治療を行えば、短期間での改善が期待できます。

ドケルバン病の治療方法

治療は大きく分けて保存療法と手術療法に分かれます。

保存療法（初期治療）

• 安静（親指を極力使わない）
• アイシング（炎症を抑える）
• サポーターや装具
• ストレッチ・リハビリ
• 痛み止めや湿布の使用

注射療法

ステロイド注射により、炎症が強い場合でも症状が大幅に改善されることがあります。

手術療法（重症の場合）

• 保存療法で効果が出ない場合に、腱鞘を切開して腱の動きを改善
• 手術後はリハビリを行い、通常数週間で日常生活に復帰できます。

院長からのひとこと

ドケルバン病は、育児や家事、スマホの使用など、日常生活の中でもよく起きる手のトラブルです。

「そのうち治るだろう」と我慢を続けてしまうと、治るまでに長い時間がかかることもあります。

当院では、生活スタイルに合わせたケアやストレッチの指導も行っております。

親指の痛みが気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

関連リンク

• PRP治療について
• 注射治療について
• リハビリ・装具のご案内

よくある質問（FAQ）

Q. 仕事や家事は続けても大丈夫ですか？

→ 痛みが強いときはなるべく休ませることが大切です。

無理をせず、必要ならサポーターを活用しましょう。

Q. サポーターはどのように使用するべきですか？

→ 基本は夜間に手首を休ませるために使用してください。可能であれば日中の使用もおすすめしています。

Q. 注射は痛いですか？安全ですか？

→ 短時間で終わる処置で、多くの方が症状改善を実感しています。

副作用についても事前に説明を行いますのでご安心ください。

Q. 自宅でできる対処法はありますか？

→ アイシングやストレッチが効果的です。

当院ではご家庭でできる方法もお伝えしています。

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