この記事を書いた人

日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医資格を持ち、医師として約10年医療現場に立つ。
特に整形外科の分野に力をいれており、2026年夏頃に東京都西部地域でクリニックを開業予定。
目次
関節リウマチとはどのような病気か
関節リウマチは、自分の体を守るはずの免疫が間違って働き、関節の内側に炎症を起こす病気です。
手足の小さな関節から始まることが多く、進行すると関節が傷んで変形してしまうこともあります。
- 自己免疫の異常で関節に炎症が起きる
- 手や足の小さい関節から始まることが多い
- 放置すると関節の変形や機能障害が進む
→ 早期発見と治療がとても大切です。
関節リウマチの初期症状について
早い段階で気づくためには、日常のちょっとした違和感がヒントになります。
朝起きたときに手がギュッと固まって動かしにくい「朝のこわばり」は特に有名な症状です。
- 朝のこわばり(30分以上続くことも)
- 関節の腫れや熱っぽさ
- 動かすと軽い痛みを感じる
→ 「おかしいな」と感じたら早めに受診しましょう。
関節リウマチでしてはいけないこと
痛みや腫れがあるときに無理して動かすと、関節をさらに傷めることがあります。
- 痛みを我慢しての作業や運動
- 長時間同じ姿勢を続ける
- 重いものを頻繁に持つ
→ 無理はせず、医師の指導に沿った動き方を心がけましょう。
関節リウマチの原因について
はっきりとした原因はわかっていませんが、体質や生活習慣が関係していると考えられています。
- 遺伝的な体質
- 免疫の異常
- 感染症やホルモンバランスの変化
- 喫煙習慣
→ 予防は難しいですが、早めの発見で進行を抑えられます。
関節リウマチになりやすい人について
特にこのような方は注意が必要です。
- 30〜50代の女性
- 家族にリウマチ患者がいる
- 喫煙習慣がある
→ 該当する場合は、関節症状に注意して定期的にチェックしましょう。
関節リウマチの治療について
治療は「炎症を抑えて関節を守ること」が目的です。
- 抗リウマチ薬(DMARDs)や生物学的製剤で炎症を抑える
- 痛み止めで症状を和らげる
- 理学療法や運動療法で関節の動きを保つ
→ 治療と生活の工夫で、長く元気に過ごせます。
関節リウマチの診断基準について
診断は、症状・血液検査・画像検査などを組み合わせて行います。
- 関節の腫れの数や場所を確認
- 血液検査で炎症や抗体を調べる
- X線やMRIで関節の状態を見る
→ 多角的に判断して正確な診断をします。
関節リウマチの血液検査でわかること
血液検査では、関節リウマチの手がかりとなる数値を調べます。
- リウマトイド因子(RF)
- 抗CCP抗体
- CRP(炎症反応)
→ 陰性でも可能性は残るため、総合的な判断が必要です。
関節リウマチは何科を受診すべきか
症状があるときは早めに専門医に相談しましょう。
- 整形外科
- リウマチ科
→ 迷ったらまず整形外科やリウマチ科へ。
院長からのひとこと
関節リウマチは、早く気づいて治療を始めるほど、関節を守ることができます。
関節リウマチ認定医の資格も持っている院長が丁寧に対応します。
「ちょっと変だな」と思ったら、迷わず相談してくださいね。
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よくあるご質問
症状に合わせて工夫すれば大丈夫です。重い作業は控えめに。
栄養バランスを整え、過剰な塩分や脂肪を控えると良いです。
炎症が落ち着いていれば、軽い運動やストレッチがおすすめです。
完全に治すことは難しいですが、薬で症状をコントロールできます。
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