この記事を書いた人

日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医資格を持ち、医師として約10年医療現場に立つ。
特に整形外科の分野に力をいれており、2026年冬頃に千葉県北西部でクリニックを開業予定。

注射治療について知っておきたいこと

注射治療は、薬を直接痛みのある部分や神経の近くに届ける方法です。

飲み薬や湿布に比べて即効性があり、強い痛みや炎症を抑えるのに役立ちます。注射には大きく分けて次の3つの種類があります。

  • トリガーポイント注射
  • 関節注射(ヒアルロン酸、ステロイドなど)
  • ブロック注射(仙骨・神経根・腕神経叢など)

→ 目的や症状に合わせて、最適な注射を選んでいきます。

トリガーポイント注射

筋肉にできた「しこり」や「こり固まった部分」に直接注射を行います。

肩こりや腰痛、筋肉由来の痛みに効果があります。必要に応じてエコーを使用します。

  • 筋肉や腱・靭帯の痛い部分に直接注射
  • 血流を良くして痛みをやわらげる
  • 注射の種類は様々。短時間で終了し、体への負担が少ない

→ 痛みの場所がはっきりしている(押して痛い)場合に有効です

関節注射

関節の中に直接薬を注射し、動きを良くしたり炎症をしずめたりします。

主に膝関節や肩関節で行われます。リハビリと併せて実施すると非常に効果的です。

  • ヒアルロン酸注射 → 関節を保護し、動きをなめらかにする
  • ステロイド注射 → 炎症をしずめ、強い痛みを短期間で改善

→ 関節の動きや痛みを改善し、日常生活を助ける治療です。

ブロック注射

無神経の近くに薬を届け、痛みの信号をブロックする方法です。

症状や部位によって注射する場所が異なります。

  • 仙骨ブロック:仙骨から薬を注入し、腰や足の神経痛を和らげる
  • 神経根ブロック:脊椎から出る神経の根元に注射し、強い神経痛を改善
  • 腕神経叢ブロック:首の付け根の神経の束に注射し、肩から腕の痛みを改善

→ ブロック注射は「神経の痛み」に対して大きな効果を発揮します。

注射治療のメリット

薬を直接届けるため、効果を早く実感できることが特徴です。

内服薬が効きにくい場合や副作用が心配な場合にも選択されます。

  • 痛みを早くやわらげられる
  • 内服薬が効きにくい場合にも有効
  • リハビリを始めやすくする

→ 強い痛みで生活に支障があるとき、注射は有力な選択肢になります。

注射治療のデメリット

万能ではなく、注意点もあります。

効果の持続期間には限りがあり、繰り返しの注射は副作用のリスクも考えられます。

  • 効果は一時的なことが多い
  • わずかだが感染のリスクがある
  • 針を刺すための痛みや腫れがある

→ 注射は「症状を和らげる方法」であり、原因そのものをなくすわけではありません。

院長からのひとこと

注射治療は強い痛みに対して非常に有効ですが、それだけで根本的に治るわけではありません。

リハビリや生活習慣の改善と組み合わせることで、より良い回復につながります。

ご自身に合った方法を一緒に考えていきましょう。

腰痛予防との関係

体幹トレーニングは腰痛予防に非常に効果的です。

  • 腰の安定性が上がる
  • 負担が分散される
  • 再発予防になる

→ 腰痛対策の基本は体幹強化です。

院長からのひとこと

体幹トレーニングは「きつい運動」ではなく「正しく使う練習」です。

強さよりも“使い方”が重要です。

当院では、患者さん一人ひとりに合わせた体幹トレーニングを指導しています。

関連リンク

  • 仙骨ブロックについて
  • 神経根ブロックについて
  • 腕神経叢ブロックについて

よくあるご質問

Q
ブロック注射は何回でもできますか?
A

種類や体の状態によります。必要に応じて医師が回数を調整します。

Q
注射するとすぐに良くなりますか?
A

痛みは和らぎますが、根本治療にはリハビリなども必要です。

Q
仕事や家事はすぐできますか?
A

多くの場合、当日から通常生活に戻れます。

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